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お盆山行の2座目、飯豊山に1泊で登ってきました。福島、山形、新潟三県の県境に位置する広大な飯豊連峰、飯豊本山に一等三角点が置かれ、飯豊連峰の盟主。山岳信仰の拠点である飯豊山神社が山頂より15分のところにあります。 川入の御沢口からは標高差2,000m以上登らなければならないので、健脚向きとはわかっていましたが、酷暑の中でのテント泊装備はかなり大汗をかいてハードでした。この間の塩見岳よりもしんどかった印象です。 前日の磐梯山下山後、御沢野営場に移動し駐車場で車中泊。虫がとても多く、キャンプ場でテント設営するのがためらわれ、車のハッチバックをオープンにして、大きな蚊帳をかぶせて寝ることにしました。これがなかなか快適で快眠。早朝出発時にテント撤収の手間もなく出発できるので、これから夏場に登山前泊するには、これでいいやと思いました。
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御沢野営場から登山口までは、こんな感じの快適な道、杉の大木が多く森林浴を楽しみながら進みます。
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これはホツツジでしょうか?妖精がまわりに飛んでいるみたいで、綺麗でした。
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ここから岩場が始まります。鎖場が想像以上に長く、飯豊山はまーるい山と勝手に想像していたので、あれれと気を引き締めて登ります。下りの時に雨に降られたらイヤだなと考えていたのですが、翌日下山時にこの岩場通過する際、ピンポイントで雨に降られ
、つるつる岩にビビり腰で下りました。登ってこられた女性が、滑り落ちたけど自力で止まって登りました、とコワゴワ話されてました。大きな怪我なく良かったですね、お気をつけて、とすれ違いましたが、三国小屋に「滑落死亡事故が発生しているので注意」との張り紙もあり、これから登られるみなさん、雨天時はくれぐれもご注意くださいね。
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鎖場も超えて切合小屋に近付くと、マツムシソウがお出迎えしてくれました。平坦な道もでてきて、ホッとしながら、小屋に向かいます。
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本日のお宿は、切合小屋のテント場です。小屋近くの区画されたテント場は結構いっぱいになっていたので、少し離れた開けたところに設営しました。広々しているのですが傾斜地が多く、結局、端っこにみな集まって張っています。小屋の前に水場があり、お手洗いも綺麗で快適です。本山のテント場は、小屋と水場から離れているので、切合小屋のテント場が良いかもしれません。 到着時は見えていた飯豊山と大日岳、食事を終わってのんびり眺めていると、あっという間にガスに覆われてしまいました。山の天気は刻々と変わっていきますね。 翌日はご来光を拝むべく2時半に山頂をめざして出発。ヘッドランプの灯りに、おそろしいくらい大量の虫がブンブン寄ってきて、手で払いのけながら歩きましたが、虫は恐ろしやー。
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山頂でご来光をしばし待つものの薄雲に遮られ、はっきりとした日の出は残念ながら見られませんでしたが、360度の景色を堪能。山深いところまでやってきたものだと、感慨深く山々を眺めました。 登頂時は真っ暗で見えなかった登山道、下山時に大きな存在感のある黒いクマさんのフンを登山道の2か所で発見しました。まだ新しい感じだったので、我々が山頂をめざしているときに近くにいたのかもしれません。熊鈴を鳴らして歩いていましたが、暗闇で鉢合わせしなくて良かった。 切合小屋のテント場に戻り、撤収してテクテク下山、三国小屋へ。三国小屋の明るいおじさんに、「山頂いけた?」と聞かれたので、今朝2時半に切合テント場を出てご来光をめざして登りましたと伝えると、関西弁の我々に合わせてくれたのか「あほかいな」と笑われました(^^)。 下山時は雨に降られたり、長丁場でぐったりしながら御沢登山口の駐車場に到着。駐車場から20分くらいのところにある「いいでのゆ」でほっこり温まり汗を流すと、良い山に登れたなーと達成感に包まれました。修験の山とのこと、登って実感。 大正初期までは女人禁制で女子は登れなかった山、現代に生まれ、飯豊山に登拝できることに感謝です。
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翌日最終日には、安達太良山にも登り、今回は百名山を三座無事登れた充実のお盆山行でした。関西から東北の山は遠いけれど、紅葉の時にもいつか訪れたいなと思います。
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